Readabilityの成功と失敗。

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Readabilityが完全に無料化された。

このように書くと語弊がある。Readabilityは昨年11月に、サービスを制限した無料アカウントを開設した。今年1月には、無料アカウントの制限を無くした。従って、すべてを無料で使うことができていた。

では、完全に無料化とは何を意味するかと言えば、“Subscriber”のことである。
Readabilityはそもそも、最低$5を支払わなければならない有料サービスであった。ユーザが支払う料金の内70%を閲覧したページへ支払う(feeと呼んでいる)という、ブロガーに新たな収益をもたらすビジネスモデルを持ったサービスであった。

このモデルがうまく動いていたのかは今までわからなかったが、この度Readabilityがその内情を告白した。

モデルとして成り立つには、まず多くの読者がReadabilityを通して執筆者をサポートしてくれること、そして、執筆者がそのサポートを受けとること、である。

Two things needed to happen for the publisher payment plan to be a lasting success. One, a large group of readers needed to support writing through Readability. Two, a large group of publishers needed to accept that support.

多くのユーザは$5の負担を受け入れたが、問題は執筆者がReadabilityアカウントを持っていなかったことにある。2千を超える執筆者がアカウントを登録していたが、90%以上のfeeが残ってしまっているという。その額はなんと約$150万だ。収益をもたらす金は入ったが、肝心の受取人が現れない状態にあった訳だ。
そもそもReadabilityはfeeを受け取るためのアカウントを、閲覧に使うアカウントとは別に用意していたから、仕組みが分からなかった者もいるだろう。

既に受け取り用アカウントを持っている人は7月31日まで、まだ持っていない人は7月15日まで受け取れるそうだが、果たして現れるのかどうか。ちなみに、それでも余った金は、他の団体に寄付するそうだ。

広告とは別の収益をもたらす可能性をReadabilityは提示したが、受取人の不在を誰が予想しただろうか。

amatanoyo
Sekai Amataです。漢字では数多世界となります。あまたのよと名乗ることもあります。