- Acrylic TimesがPulp for iPadとしてアップデート。
- 次バージョンの変更点はこちら。
Times for iPadがアップデートされ、"Acrylic Times"と名称を変え、また新しく機能を追加し、リリースされた。
Times for iPadについては以前紹介したことがあったが、使うには申し分ない機能を備えたので改めて紹介することにした。
なお、アップデートを記念して、半額の¥450と今はなっているが、通常は¥900と高い。このことを先に告げておく。
美しく、見やすいUI
初めて起動した際には、以下のようなダイアログが表示される。これは案内ダイアログで、2回目以降は表示されることはない。
なお、以下に掲載する画像は、リンク先で「オリジナルサイズを表示」することではっきり見ることができる。
概観に優れ、一覧ページを増やすことが出来る。RSSフィードをよく魅せていると言えるだろう。
記事を表示すると、以下のようになる。
The Early Editionという同種のRSSリーダーがあるのだが、こちらとは違ってAcrylic Timesは操作性に若干の工夫がなされている。例えば個別記事を開いたときに、画面下部に帯状の空白が生まれるが、これがページを戻るための領域で、その帯部分をタップしさえすればいい。だが、The Early Editionは画面右上の小さなボタンを押さなければ戻ることが出来ない。iPadをどのようにもち、そしてどのように指を動かすか。ユーザーがどのような操作をするか、したいかをよく考えていると思う。
なお、The Early Editionについては別個に詳説する記事を後ほどあげようと思う。
webサービスとの連携と、優れた未読管理
Times for iPadという名称であったことは、Instapaper / Read It Laterに対応していなかった。今あるRSSリーダーのほとんどがそれらwebサービスと連携していることを考えると、Timesは見劣りしていた。
しかし、Acrylic Timesと名称を変えてからはどちらにも対応している。そのかわり、設定が面倒で、以下のようにapp内部では切替えることが出来ず、ここでOnにしたとしても、ログインするのは実際にサービスに送信しようとするとき。
ついでなのでいうと、TwitterやFacebookとも連携ができる。
さて、以上はもはや当然のものだとしてもらって、ここからはAcrylic Timesにある独自の未読管理機能を紹介しよう。
Acrylic TimesはそもそもMac版が先行しており、そのMac版にある記事管理がiPadでも搭載されたのである。*1
それがShelfだ。
各記事を表示した際に表示される、Save to Shelfをタップするか、あるいは一覧ページで記事をドラッグするか、どちらかをすることでShelfに送ることができる。
Shelfは、画面右上にある□ボタンをタップすると表示できる。なお、ドラッグで記事を送るときはわざわざ表示する必要はない。
わざわざweb経由で未読管理をするまでもないなら、Shelfに保存すれば、すべてAcrylic Timesの中だけで完結できる。
なお、記事をドラッグする際は、記事を横に動かしてからShelfに持っていかなければならない。上に動かすと単なるスクロールになってしまうからだ。
Shelfに送られた記事は、appを終了しても残るので、気にする必要はない。
自由自在にRSSを配列できる
画面右上のEditをタップすると、配列やカラムを設定できるようになる。
RSS個別について
RSSフィードの上部に小さくSettingと表示されるが、ここから行えることは以下のとおりだ。
RSSの名称をかえるなんてことは、例えばYahoo!Pipes経由で購読している場合などくらいしか想定できないが、できることはできる。
また、RSSそのものを表示するか、直接webページを表示するかをRSSフィードごとで設定することができる。
また、RSSフィードの表示数や記事の配置の仕方を決めることもできる。
Securityは、認証が必要となるRSSを読むためのものだが、これを使う場面はそう多く無いだろう。
なお、丸い矢印のアイコンが表示されるが、これはRSSのカラム間移動である。
現ver.では、ソートがよくわからない配列になっている。おそらくマルチバイト特有の現象なので、これは要望を出しておく。
カラムについて
歯車アイコンをタップすると、追加するか削除するかを選ぶことができる。
カラムは最大4つまで増やすことが出来、横表示する場合はカラムの幅を変えることもできる。幅を変えるには、カラムの境界線上にある白いボタンを移動するだけだ。
Times for iPadであったころは、asahi.comや毎日.jpのRSS、更にはまるごとRSSも購読できなかったが、今ではその心配はいらない。
更に、Acrylic TimesではGoogle Readerからインポートすることが出来る。
インポートと言っても、ReaderやMobileRSSのような同期ではない。Acrylic Timesは独自でRSSを取得するので、Google Readerとの"完全な"連携を望んでいる人は、要望を出して待たねばならないだろう。
なお、このインポートには欠点があることを指摘しておく。
実はこのインポート、RSSの名称がアルファベットで始まるものでないと認識できないようだ。そもそも日本のユーザーを想定していないのだから、このような欠点があっても仕方がないが、これもまた要望を出して待たねばならないだろう。
私はPastebotで淡々と済ませるから、そこまでしないが。
私の使い方
今のところ、私はこういう風に使っている。なお、社説についてはこの記事を参照して欲しい。
私はReederでもRSSを呼んでいるが、マスコミの記事は個人のブログと並列に読み済まさず、別個に管理している。Acrylic Timesはそういう使い方をしている私にとって非常に勝手が良い。
RSSは死んだという話が少し前に出てきたが(リンクまではしない)、アプリケーションによるアプローチによってRSSは十分に生かされていると思う。
字詰めで、目を凝らして読まなくても、文字の大きさを自在に操り、他社の記事を並べられる。Acrylic TimesはRSSリーダーの中で異彩を放つ魅力あるアプリケーションだ。